Yumeville

Holochain デベロッパーパルス No.77

HolochainとHoloFuelのBug修正リリース、開発者コミュニティはますます素晴らしいものになっています

令和2年8月6日

概要

HoloFuelのテストをしていると、もう一つのHolochainコンダクター/sim2hの整合性バグを発見しました。それは、すでに最新のHolonixリリースで修正されています。クイックインストールの手順(MacOS/Linuxはこちら、Windowsはこちら)を通して取得することができます。

HoloFuelは、アルファリリースの準備をするために、最終テストのラウンドを通過中です。すでにコアなコミュニティとプレリリースのテスターと一緒にテストしています。

デベロッパーキャンプ7はとても良い具合に進んでいると聞いています。以前のデベロッパーパルスで述べたように、新しいコミュニティーインストラクターが講師を務めていますが、これはコミュニティが成長していることを意味しているので、私はとってもワクワクしています。

Holo開発チームの元チームメンバーであり、hApp(ホロチェーンアプリ)開発者でもあるConnor Turland氏が、hAppのパッケージングと配布についてのブログ記事を発表しました。Harris-Braun Enterprisesのチームと一緒に、彼はAcorn共同計画用hAppのアップデートも公開しています。

最後に、Holochainアプリのための相互信用通貨用に使えるモジュールの作成に特化したワーキンググループの元であるLlavors Mútuesに注目してほしいと思います。すべてのユースケースで、少しずつ異なるパターンが必要になるので、このグループに参加して、これらのパターンを元にしたコードを構築するのをぜひ手伝ってみてください!

トピック

  1. Holochain v0.0.51-alpha1とHolonix v0.0.81 がリリースされ、最新のHolonixに追加されました。
  2. HoloFuelの進捗状況の更新:テスターへのバグ修正リリース
  3. Holochain DevCamp 7の様子
  4. Acorn v0.3.4リリース
  5. 新ブログ:hAppをパッケージ化して配布する方法
  6. Llavors Mútuesは、相互信用通貨のパーツの開発のために出動

Holochain v0.0.51-alpha1とHolonix v0.0.81 がリリースされ、最新のHolonixに追加されました。

Holochainの開発者ツールであるHolonixの最新バージョンで利用可能なHolochainの新バージョンをリリースしました。新たに発見された整合性バグが修正されていますので、お勧めのアップグレードです。

そもそも整合性のバグって何?

ここ数回のデベロッパーパルスで一貫性のバグや「保持リストの不一致」についてたくさん話してきましたので、それらが何なのかを説明しなければならないと思いました。

私たちは、昨年末にsim2hスイッチボードサーバを導入しました。この一時的なサーバは、完全なP2Pネットワークへの移行を容易にするためのもので、同時に二つの問題に取り組んでいます。一つ目は、P2Pネットワークには難しい問題がたくさんあるので、それらの問題に対処しながら、一つずつ完全なP2Pに移行していくことです。2つ目に、データが実際のシステムでどのように移動しているかを把握できるように、ネットワークトラフィックをモニタリングするための一元化された場所を提供してくれます。(明らかに、これは、人々が閉鎖できない情報のキャリアを介してコラボレーションできるようにするという私たちのビジョンとは一致していないので、永遠に続くわけではありません)。

ではsim2hは実際に何をしているのでしょうか?sim2hは、誰がどのデータを保持しているかを知る役目を持っているので、そのデータの権限を持つべきノードに新しいデータをプッシュすることができます。しかし、ノードのコンダクターサービスが保持しているデータがどれであるのか、sim2hサーバと同意できない場合、混乱を招く可能性があります。特に、コンダクターがデータを保持していると主張した後でも、sim2hが繰り返しコンダクターにデータをプッシュしようとするのを見てきました。

一貫性のバグや保持リストの不一致に関してのバグを記述している場合はこのカテゴリになります。

Holochain v0.0.51-alpha1の概要

  • バグ修正: 更新されたDHTエントリの保持リストの不一致 #2204

HoloFuelの進捗状況の更新:テスターへのバグ修正リリース

HoloFuelの最後のプレリリースに続いて、今週末までにHoloPortソフトウェアのアップデートを早期テスターにリリースします。参加者がユーザー名を更新しようとすると検証(バリデーション)ループが発生し、CPUの使用率が高くなるという上記のHolochainのバグ修正に加えて、私たちの最初のラウンドのテストに応じて、多くのUXの改善を実装しました。コアなコミュニティとプレリリーステスターにボランティアで参加してくださった方々には本当に感謝しています。

すべてがうまくいけば、このラウンドのテストが終了したら、すべてのHoloPortオーナーに管理者ログインとHoloFuelアプリをリリースする予定です。これは、読者がこの数ヶ月間ずっと待っていた瞬間であり、あなたのHoloPortで初めて正常に稼働するhAppを試すチャンスです。皆さんの忍耐力、サポート、信頼に本当に感謝します。

Holochain DevCamp 7の様子

Holochain DevCamp7

DevCamp 7は素晴らしいボランティアチームが運営していて、とても順調に進んでいます。これまでのどのDevCampよりも多くの参加者が参加しており、Holochainのインストールなどが、とても順調に参加者間で行われているのがとても嬉しく思います。

私たちは常に外に向けるエネルギーの大部分を開発者のサポートと教育に注いできました。由緒あるスティーブ・Bのように、「開発者、開発者、開発者、開発者」がホロチェーンのエコシステムを繁栄させることを知っています。デベロッパーキャンプ7は、この点ではとてもぴったりです。より多くの開発者がHolochainアプリの構築技術のトレーニングを受けられるだけでなく、新進気鋭のコミュニティリーダーたちが長い経験を持つコミュニティ内の開発者たちから指導を受けることができます。

 

開発者が成長し、関係性が高まり、新しいリーダーが増え、コミュニティが成長していきます。このように人々がお互いに投資し合っているのを見るのは、とてもクールなことです。また、このような人間同士のサポートのネットワークが、Holochain技術がコンピュータネットワークにしようとしていることのミラーにしているのも気に入っています。

Acorn v0.3.4リリース

以前にAcornについて書いたことがありますが、これは大きな目標を共同作業で計画するツールです。私たちのコア開発チームは、地理的に分散したチームでは、従来のサイクルベースのスクラムアプローチではうまくいかないことに気づきAcornを開発しました。彼らはクラウドソフトウェアを使ってサポートツールを組み立てましたが、常に何か目的のあるものを作りたいという夢を持っていました。

昨年末、Holoチームのメンバー、卒業生、友人のグループがHarris-Braun Enterprisesを結成し、Acornを使用しているチームのためのアプリを含む、便利なHoloチェーンアプリを開発しました。当然、アプリの名前も「Acorn」です。アプリを開いた瞬間、何をすればいいのか分かっているような気がしました。ホロチェーンのアプリが普通のアプリになり得ることを証明しています。(プラス、自分のデータは自分で所持できる)

Acornの最新リリースであるv0.3.4では、ついに状態ツリーを編集する機能が追加されました。目標をサブ目標に接続したり、切断したり、移動したり、再接続したりすることができます。また、Holochain v0.0.0.51を使用しており、いくつかのバグ修正が含まれています。

macOSとLinux用のElectronアプリとしてAcornをダウンロードして、試してフォーラムの会話に参加してください

 

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Acornの新しいツリーエディタの動作

新ブログ:hAppをパッケージ化して配布する方法

Harris-Braun EnterprisesとhAppsが普通のアプリであることといえば、Holo元開発チームメンバーで、H-BEチームのメンバーでもあるConnor Turland氏が、hAppsをユーザーの元に渡すための非常に実用的で有益なブログ記事を発表しました。この記事では、なぜ、どのようにするのか、また、ElectronHoloscapeを含むいくつかのオプションについて詳しく説明されています。

Holochain Open Devブログの記事を読んでみてください。

Llavors Mútuesは、相互信用通貨のパーツの開発のために出動

しばらくの間、Holochainやメタカレンシープロジェクトをフォローしている場合は、我々は相互信用通貨が「蜂の膝」であると考えていることを知って驚くことはないと思います。それは、大規模多人数参加型の複式簿記会計のようなものです(この説明よりもはるかに実際はエキサイティングです)が、本当の力は、この通貨システムが可能にするものにあります。

地球の自然限界と各人の主権を尊重し、経済と「呼吸」する通貨。

すべての人間に無利子でリスクを分散した信用を提供し、その信用を個人が価値を創造する能力に裏付けます。

実物資産に裏付けられた特別な目的の通貨で、再生可能な行動を促すことが可能な通貨です。

あなたの町の経済を動かしている人々、つまりあなたとあなたの隣人によって管理される地域通貨。

さて、相互信用通貨を作ったからといって、このようなことがデフォルトで起こるわけではありません。慎重な設計と、積極的に変化を起こそうとする参加者が必要です。しかし、もう一つの選択肢である世界的な負債主導の経済は、上記のすべてのビジョンに反していると言えるでしょう。

見るからに、相互信用通貨がHolochainの存在理由の一つであることは驚くべきことではないでしょう。そのため、当然のことながら、開発者コミュニティはすでに相互信用通貨ワーキンググループを作るために団結しています。Llavors Mútuesは、読者のアプリで使えるライブラリやUIを作っています。彼らはあなたを彼らとのコラボレーションに招待しています。

どのように協力できるのでしょうか?

  • もし読者が相互信用通貨機能を必要とするhAppを開発しているのであれば、彼らに連絡してみてください。私たちは間もなくホロチェーンコミュニティと一緒にzome traitの標準を提案する予定ですが、それが様々なユースケースで機能することを確認する必要があります。
  • もしあなたがhAppやUI開発者で参加したいと思っているのであれば、彼らに連絡してください。やるべきことはたくさんあります。GitHubにアクセスして、彼らがすでに構築したものを確認したり、そこから学んだりすることができます。
  • もしあなたがコモンズや相互信用通貨の愛好家であれば、彼らが作ったツールを試してみて、フィードバックを報告することができます。彼らが十分にカバーしていない要件が必要な場合は、彼らに教えてください! また、読者のユニークなユースケースに合わせたセットアップのお手伝いもできます。

これまでのところ、概念実証済みのプライベートトランザクタUIを構築し、ロビーパターンを実証する招待制のグループとともにコミュニティでテストしています

今後は様々なニーズに対応したパターンを構築する必要があります。プライベートまたはパブリックな監査可能な取引、オープンまたは会員制なメンバーシップ、信用限度額と清算要件、ネットワークに常時接続のシナリオとパーティション耐性のシナリオ、そしてもちろんそれに付随するUIとUXなどです。

私は、コミュニティがこの目的の元で団結し、エネルギーを注ぎ込むのを見てワクワクしています。このフォーラムのスレッドをチェックして、議論に参加してみてください。

最新版

Holochain Coreリリース: 0.0.51-alpha1| 変更ログ 

Holonixリリース:v0.0.81 | 変更ログ

Try-o-rama(エンドツーエンドテストツール)リリース:v0.3.4

hc-happ-scaffold: 0.1.0 (https://holochain.loveにて使用可能) | Project

Holoscapeリリース:v0.0.9-alpha (Holochain Core 0.0.47-alpha1を使用中)|ダウンロード

https://holochain.loveにて使用可能なバージョン

  • Holonix: 0.0.81
  • Holochain Core: 0.0.51-alpha4
  • hc-happ-scaffold: 0.1.0

出典:Speedy, Improved Holochain Release Unblocks All The Things