Yumeville

Holochain デベロッパーパルス No.71

ホロポートNanoの現状報告

令和2年5月15日

概要

今回のデベロッパーパルスの内容はほとんどホロポートについてなので、今回はさまざまなホロポートの所有者を対象としています。

ホロポートNanoの現状報告に関する多くのリクエストをコミュニティから頂いています。この小さなデバイスは、最小限の費用で他の人のためにhApp(ホロチェーンアプリ)をホストできることを約束しているので、多くの人がこれに自然に期待を寄せていました。しかし、現状報告があまりないために懸念が生じているのも理解しているので、Nanoプロジェクトを妨げているものを今回は説明したいと思います。

また、ホロポート所有者向けの小さなリリースもありました。モニターとキーボードなしでHoloPortをリセットできるようになりました。この手順は、HoloPortが登録に失敗した場合に役立ち、将来のテストでも役立ちます。

トピック

  1. ホロポートNanoの現状
  2. USBリセットツールを備えたホロポートリリース
  3. Holochainの新しいリリースについて

ホロポートNanoの現状

ホロポートNano:分散型ホスティングクラウドの実現を支援する、安価で低電力のプラグアンドプレイデバイスの約束。読者の多くはその約束に興味をそそられ、ホロポートNanoを事前に購入したと思います。そして、Nanoに関して現状報告が不足していることを複数のコミュニティメンバーが懸念していることを我々は耳にしています。懸念している多くの人は、このNanoプロジェクトが本当に成功するのか、現実的なのかと疑問を抱いているでしょう。

当初は、もう少し待てば朗報を伝えられると読者の皆さんには伝えていましたが、その後いくつかの出来事がNanoの進行を妨げました。

  1. 我々はまず、HoloPortの出荷を段階的に展開しました。これは、開発から出荷に移行する際に、我々のカスタマーサービス部門のストレステストを穏やかに行うためのものでした。 (振り返ってみると、これは良いアイデアでした。サポートスタッフが必要以上に圧迫されることなく、多くのことが学べました)
  2. Nanoのオペレーティングシステムはプロトタイプデバイスで動作していたため、最終マスターをハードウェアパートナーに送りました。しかし、プロダクションユニットでの動作に問題があったため、彼らと共にデバッグを行っていましたが、旧正月となってしまい、これによりさらに進捗が遅れました。
  3. その後まもなく、世界は新型コロナウイルスの発生に対応せざるを得ない状況に陥りました。今となってこれは古いニュースであり、雇用とサプライチェーンの混乱とともに、私たちとハードウェアパートナーを含むすべての人に影響を及ぼしました。
  4. ハードウェアパートナーと協力して、有効なマスターイメージを現在稼働させようとしています。
  5. ホロポートNanoの所有者に、ハードウェア出荷の待機中にテストできるホロポートのVM(仮想マシン)イメージを提供したいと伝えました。しかし、新型コロナウイルスをきっかけに組織の再構築が行われたため、3つのホロポートデバイス、クラウドイメージ、そしてすべての主要なオペレーティングシステムで動作するVMイメージ用のソフトウェアを開発、テスト、サポートすることは持続不可能であると判断しました。そのため、代わりに、現在すべての開発とテストはハードウェアデバイス(ホロポート)に焦点を当てています。
  6. 我々のクラウドファンディングキャンペーンでは、ホロチェーンフレームワークがどれほど軽量であるかについて話しました。ホロチェーンのプロトタイプソフトウェアはRaspberry Piで50ノードを実行できることも検証できました。(Rasberry PiはNanoにあるハードウェアと同様のスペック)Rustでより堅牢なバージョンを再構築するために数年を費やした後、パフォーマンスとリソースの使用について多くの厳しい教訓を学びました。 Holochain Coreは我々が望んでいるサイズよりも大きくなっていますが、現在チーム内ではこの問題を解消できる有望な実験が進んでおり、我々の最終的な軽量化の目標に近づけると確信しています。これについては以前のDev Pulseで少し説明しています。新しいWebAssemblyエンジン超高速データベース、およびホロチェーンフレームワークそのもののロジックのリファクタリングです。ただし、これによりNanoの出荷が停止する可能性はありません。しかしハードウェアのパフォーマンスが、ベータ版のリリースほど速くならないことはご理解ください。

他のHoloPortバージョンが世界中に出荷されている間、私たちはホロポートNanoを購入してくださった方々を暗闇の中に置いたままにしたことを申し訳ないと思っています。あなた方のフィードバックを我々はしっかりと受け止めています。小さな定期的な更新の方が、大きな良いニュースを待つことよりも優れていることにも再度気付きました。したがって、Nanoに関しての情報はこれからも我々の様々なSNSアカウント、ホロチェーンフォーラム、そしてここデベロッパーパルスで、定期的な情報提供の内容に常に含んでいきます。 Nanoのすべての事前購入者にも最新情報についてのメールを送信します。

USBリセットツールを備えたホロポートリリース

HoloPortソフトウェアの暫定アップデートをリリースしました。これにより、以前はファクトリーリセットと呼ばれていたホロポート所有者側でのリセットを、キーボードとモニターなしでデバイスから直接実行できます。

これは何を意味するのでしょうか?実は、登録手続き中に、ホロポートはLet’s EncryptというサービスにTLS証明書を要求します。この証明書を使用すると、ブラウザーでセキュリティ警告をトリガーすることなく、デバイスがクライアント(ホスト自身とデータをホストするユーザーの両方)との暗号化された通信チャネルを作成できます。

これが何らかの理由で失敗した場合、登録は失敗する可能性があります。 (お使いのデバイスは実際に登録されていますが、ブラウザーでそれを証明することはできません。)HoloPortの所有者は、キーボードとモニターを接続し、Linuxターミナルコマンドを入力する必要があるリセット手順を案内してきました。

これは多くの人にとって理想的な体験ではなかったため、HoloPort開発者は、追加のハードウェアやLinuxの知識なしでこのプロセスを開始できる方法を作成しました。これからは、あるファイルをUSBドライブ(HoloPortに付属しているUSBドライブOkです)にコピーするだけで、デバイスはそのファイルを検出するとリセットされます。リセットが完了すると、ファイルが削除されるので、後で誤ってリセットすることはありません。

HoloPortの登録で問題が発生した場合は、Holoフォーラムにて会話に参加するか、カスタマーサポートチームに連絡してください。リセットプロセスについてご案内します。シンプルなUSBリセットツールを使用すると、このプロセスが大幅に簡単になります。

Holochainの新しいリリースについて

来週あたりで、新しいHolochainリリースを公開してholochain.loveコマンドにて展開する予定です。これは、他のhAppの開発者も経験している可能性がある、Holochainテスト中に断続的な障害を引き起こしていたバグを修正したものであるため重要なものです。ノードがDHTエントリを正しく保存していなかったため、sim2hがそれらのノードにクエリを送信しようとしたときに混乱とタイムアウトが発生しました。また、コンダクターとsim2hの間の通信量も大幅に削減しました。これにより、パフォーマンスがさらに向上しています。 (これはもちろん、Holochainが完全にP2Pであり、sim2hスイッチボードサーバーが不要になった場合にも大きな助けになります。)

これについての更なる情報は、フォーラムのお知らせセクションまたはGitHubリリースページをご覧ください。

開発ステータス

最新版

Holochain Coreリリース: 0.0.47-alpha1(holochain.loveに展開済み) | 変更ログ 

Holonixリリース:v0.0.73

Try-o-rama(エンドツーエンドテストツール)リリース:v0.3.4
Holoscapeリリース:v0.0.9-alpha (Holochain Core 0.0.47-alpha1を使用中)|ダウンロード

https://holochain.loveにて使用可能なバージョン

  • Holonix: 0.0.73
  • Holochain Core: 0.0.47-alpha1

出典:Yes, The Nano Is Still On Its Way